ゲーム業界の【マーケティング職】を徹底解説！

ゲーム業界のマーケティング職とは

ゲーム業界のマーケティング職は、自社のゲームを販売促進させることが主な仕事です。そのために欠かせないのが市場調査や分析、宣伝活動などであり、これらは他の業界におけるマーケティング業務とも共通しています。
しかしここ数年はゲームの販売促進だけでなく、販売したゲームの人気を維持させるための運営業務も重要視されており、ゲーム業界のマーケティングも時代ごとに変化しています。

ゲーム業界におけるマーケティング職の仕事内容

ゲーム業界におけるマーケティングの内容は主に3つに分類できます。

1. 市場調査、分析

市場調査とはビッグデータやSNSを活用して、市場の動向やニーズ・トレンドを調査することです。この調査結果をもとに分析を行い、ゲーム制作や広告戦略、販売戦略に繋げていきます。

2. 販売促進

市場調査をもとに作成したゲームの販売を行います。ここでは適切なプロモーションを通して、コンシューマーゲームの販売やスマホゲームの新規ユーザー獲得を狙っていきます。

3. 運営・改善

スマホゲームの普及により、ゲーム業界のマーケティングも変化を続けています。ここ数年重要視されているのはゲームリリース後の運営業務であり、継続的なサービス提供が実行されています。SNSを活用したコミュニティ作成や、ユーザーの意見を取り入れたゲーム展開の追及など、時代の流れにあった運営をしていく必要があります。

【事例紹介】Nintendo Switchのマーケティング戦略

マーケティング戦略の一つとして、爆発的な人気を誇るNintendo Switchの事例を紹介します。Nintendo Switchは時代に適したマーケティングを行うことで、圧倒的なシェアを実現しました。PlayStation4の最高年間販売台数が約193万台なので、下記のデータを見ればNintendo Switchの凄さが一目で分かります。

▼Nintendo Switchの年間販売台数 (週刊ファミ通調べ)
2017年 約340万台
2018年 約348万台
2019年 約449万台
2020年 約595万台
2021年 約557万台
参考：
https://www.famitsu.com/news/202206/16265294.html

なぜNintendo Switchはここまでの販売台数を記録できたのでしょうか？その理由は主に3つのマーケティング戦略にあると考えられます。

1. 幅広いターゲット層からの支持を得られたから

Nintendo Switchのターゲット層はとても幅広いです。これを実現した要因が下記の3つであり、Nintendo Switchの成功に大きく貢献しました。

持ち運び可能な家庭用ゲーム機であること

Nintendo Switchは家庭用ゲーム機でありながら、持ち運びができます。家でゲームを楽しむだけでなく、友達と集まってゲームができるため、ファミリー層や社会人、学生まで幅広い支持を得ることに成功しました。

Nintendo Switch Liteの登場

Nintendo Switch Liteの登場は、さらなるターゲット層の拡大を実現しました。従来のNintendo Switchよりも安いNintendo Switch Liteは、価格帯を抑えることで学生やライトゲーマーを取り込むことに成功しました。

ソフトのラインナップが充実

ソフトラインナップの充実も、ターゲット層の拡大につながります。大人向けゲームから子供向けゲームまで幅広いソフトを揃えているNintendo Switchは、多くの新規ユーザー獲得を実現しました。

2. 巣ごもり需要に答えることができたから

新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年から2021年は巣ごもり需要が拡大しました。ここで大ヒットしたのが『あつまれどうぶつの森』であり、国内外で圧倒的な売り上げを記録しました。『あつまれどうぶつの森』がヒットしたのは、コロナ禍における現実世界での不安をバーチャル空間での癒しに繋げたことが要因であるとの見方があり、時代のニーズに合ったソフト販売によって、Nintendo Switchはシェアを拡大しました。

3. 適切なプロモーション戦略が行われたから

任天堂は発売前体験イベントやプレゼンテーションなどを通して、プロモーション活動を行いました。CMでの告知も徹底しており、常に新商品やサービスの情報提供を行ってきました。YouTubeのゲーム実況なども宣伝の一つになったと推測されており、時代の流れにマッチしたことも大きかったと言えます。

以上がNintendo Switchのマーケティング戦略になります。Nintendo Switchはコロナ禍の需要を満たし、適切なプロモーション戦略を継続することでシェアの拡大を実現してきました。幅広いターゲット層を狙うために発売したNintendo Switch Liteや、充実したソフトラインナップもNintendo Switchの大きな強みです。Nintendo Switchのような時代に合わせたマーケティング戦略は、マーケターにとって参考になる部分が多いでしょう。

ゲーム業界におけるマーケターの将来性

ゲーム業界は大きく売り上げを伸ばしているので、高い将来性があると言えます。その中でもマーケターは、ゲームの販売を促進する上で重要なポジションなので、今後も需要の拡大が予想されます。

ゲーム業界でマーケターとして働くためには

新卒採用

新卒でマーケターとして働くためには、総合職として就職するのが一般的です。営業などを経験した後に、マーケティング部門に配属されるというケースも考えられます。

中途採用

一般的にマーケターは他の業界からでも入りやすい職種と言われています。ゲーム業界での実務経験がない場合でも、マーケターとしての実務経験やマーケティングへの興味関心があると採用されやすくなります。

まとめ

ゲーム業界のマーケティング職は、ゲームの売り上げを伸ばす上で欠かせない役職です。マーケティングには市場調査や販売促進、運営業務などさまざまな業務があり、そのどれもが重要な役割を担います。近年はスマートフォンゲームの普及により、マーケティングの業務内容も変化してきましたが、ユーザーや市場のニーズを満たすという点では一貫しています。ゲーム業界のマーケティング職は将来性もある安定した職種なので、興味がある方はゲーム業界への転職を検討してみてください。

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