業界知識

22.11.15

現実を加工して1→100を作ろう!「AfterEffects」って何?

イラストや文字にアニメーションが施されたCMを皆さん1度は目にしたことがあると思います。
このようにただ文字を入れるだけでなく、エフェクトをプラスすることで、作品をより効果的なものにレベルアップさせるためのソフトが「AfterEffects」(AEとも呼ばれることもあります)です。
今回はそんなAfterEffectsについて、「動画編集だけじゃなくてかっこいいモーションやエフェクトをつけたい」「動画編集ソフトとは違うの?」といった方に向けて、分かりやすくご紹介します!

AfterEffectsって何?

AfterEffectsはAdobeが販売している、映像のデジタル合成やモーショングラフィックス、タイトル制作などを目的としたソフトウェアです。映画やテレビ番組の映像加工、CM制作、ゲーム、アニメ、webなどのコンテンツ制作に幅広く利用されています。基本は2Dの映像加工ソフトですが、3Dの作業空間もあるため、2Dの映像だけでなく3Dのモデリングデータや、カメラ、ライトもその空間内に配置ができます。

AfterEffectsでできることは?

AfterEffectsは、一つの素材にレイヤーを重ねるなどして特殊効果をかけることを得意としています。つまり動画などの要所要所で効果的に使われる「素材作り」が得意なのです。それでは、AfterEffectsの特徴的な機能を3つご紹介します!

1. ビジュアルエフェクト(VFX)

ビジュアルエフェクトは視覚効果という意味で、「現実に対して加工を施した映像」のことを指します。一方、よく混同されがちなCGは「コンピューター上で作られた映像」のことを指しており、現実に対する加工の有無で区別されています。

ビジュアルエフェクトの例として、映画『スパイダーマン』をイメージすると分かりやすいかと思います。例えば、スパイダーマンが街の中を飛び回ったりする場面で、現実の街の風景に、スパイダーマンが糸を使って空中を移動するシーンが合成されています。他には、ワイヤーアクションを行った際に流れる映像は現実の人間が動いているものですが、そこからワイヤーだけを消す加工をするのもビジュアルエフェクトです。

2. モーショングラフィックス

モーショングラフィックスは文字やイラストなどに動きや音をプラスする映像表現です。モーショングラフィックスを用いることで、例えば静止画の資料をただ見せるよりも、視覚的に情報を得られるため、内容を正確に伝えることができたり、テンポよく伝えることが可能になります。これはさまざまな企業の広告(CM)などでも多く使用されています。

3. 3Dトラッキング

3Dトラッキングとは、任意のポイントを配置することでカメラの動きを3D化させることです。これによって動画内のテキストを3D化することが可能です。

例えば、バレーボールの試合でセッターがトスを上げアタッカーがスパイクを決めるという一連の流れがあったとき、解説でボールが相手から撃ち込まれてスパイクが決まるまでの軌道が立体的な線で表示されることがあると思います。この立体的な線は実際の映像からボールの軌道や速度、角度などのデータを算出・解析しCGデータとして合成しているのです。 これが3Dトラッキングです。


ここまで読んで「こんな難しそうなことできるわけない…。」と思った方も安心してください!AfterEffectsには無料のプラグイン(拡張機能)もたくさんあるのでそれらやテンプレートを使用すれば、初心者でも簡単に映像加工が楽しめます!!

ここまでさまざまな機能を紹介してきましたが、苦手なことはあるのでしょうか?

冒頭でも記載した通り、AfterEffectsは「素材作り」が得意なソフトであるため、複数のシーンをつなぎ合わせて作る映像には向いていません。例えば映画やYouTube動画などが当てはまります。また、音声系のエフェクトもあまり多くないので、「ノイズを消したい」など音声系エフェクトを使用したい場合や、複数の動画を切り貼りして1つの動画を作る作業は、同じAdobeの「Adobe Premiere pro」がおすすめです!

「Premiere pro」とは何が違うの?

できないことでご紹介したように、「Adobe Premiere pro」というツールは複数シーンをつなぎ合わせて作る映像を得意としています。時系列に沿って作業を進めていくため、断片的に何か加工を施すことには向いていませんが、長時間映像などに適しています。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では編集にPremiere proが使用されています。

AfterEffectsの得意、不得意と併せて簡単にまとめると、このようになります!

内容 AfterEffects Premiere pro
素材作り
動画編集
ビジュアルエフェクト
1つの素材に特殊効果をつける
複数のシーンをつなぎ合わせる

お互いに完全にできないことはないのですが、それぞれ何を得意とするかで、使い分けることができますね!

どんなところで役に立つ?将来性は?

どんなところで役に立つ?

「とりあえず動画編集がしてみたい」という方は、まずはPremiereを使用してみましょう。AfterEffectsは素材作りが得意なため、「動画内の映像を加工したい」「動画内にアニメーションを入れたい」といった場面でAfterEffectsは役に立ちます。

また、将来的にプロの動画クリエイターになりたい、映画やCMを作れるようになりたい場合はAfterEffectsを扱えるとよいでしょう。PremiereとAfterEffectsの両方を使えるクリエイターはまだそこまで多くないので、より活躍の幅が広がるかもしれません!

将来性はある?

映画やアニメなどで3Dを使用した撮影が当たり前になってきており、オリジナリティや独創性あふれる素材を作れるスキルは、今後ますます需要が増えると考えられます。AfterEffectsを使えば自身のアイデアを思う存分発揮できるので、クリエイティブなことが好きな方は持っておいて損はしないスキルだと思います!

AfterEffectsは月額制?買い切り?

Adobe製品は現在のところすべて月額制となっており、AfterEffectsは月額2,728円(税込)となっています。(学生だと月額1.980円(税込)で利用できます。)

「いきなりお金を払うのは…」という方も安心してください!Adobeでは7日間の無料トライアルがあるので、お試しで使用してみて自分に合わないようであれば期間内に解約すればそのままお金はかかりません。

また、AfterEffectsの他にPremiereやPhotoshop、illustratorなど複数のAdobe製品を使いたい場合は月額6,480円(税込)のコンプリートプランというものもあるので、3つ以上使用したい場合はこちらのほうがお得に利用できます!

詳しくは公式ホームページをご覧ください↓
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/plans.html?filter=video-audio&promoid=7WQ463BS&mv=other&plan=individual

まとめ

本記事ではAfterEffectsとはどんなソフトなのか、できることや苦手なことについてご紹介しました。

モーショングラフィックスや3Dトラッキングと聞くと、とても難しそうに思えますが、ある程度操作に慣れることができたら、自分の思い描いたものをそのまま直感的に創造できる素晴らしいツールです。

CGのように0から1を生み出すわけではありませんが、現実という1を10にも100にも1000にも膨らますことが可能です。そんなAfter Effectsを使って自分のなかのアイデアをどんどん素敵な作品にして残してみてはいかがでしょうか!

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