業界知識

24.01.26

ゲームシナリオライターになるには?未経験からOK?仕事内容や必要なスキルとは

突然ですが、「シナリオライター」という職業を知っていますか?
シナリオライターは、脚本家とも呼ばれ、アニメのストーリーや映画などの台本を書くお仕事です。
様々な業界で活躍しており、ゲーム業界においてもシナリオライターの存在は欠かせません。
そこで本記事では、ゲームシナリオライターがどのような仕事をしているのか?なる方法とは?などの疑問を解消していきます!

ゲームシナリオライターの仕事内容

ゲームシナリオライターとは、その名の通り、ゲームのシナリオを書く人のことです。
メインストーリーのシナリオを書くほかに、キャラクター同士の関係性などを踏まえてサブストーリーを展開していくなど、作品全体の方向性を決定づける重要な役割を担います。

ゲームシナリオライターの主な仕事内容・流れは以下の通りです。

1. 制作関係者との企画打合せ

まず、プロジェクトの統括責任者であるゲームプロデューサーや現場監督であるゲームディレクターなどと企画打ち合わせを行います。
新しいゲームの制作に向けてそのテーマや世界観、キャラクター設定などを決め、ゲームの方針を確定させる重要な工程です。

2. プロットの作成

ゲームの方針を確定したら、続いてプロットを作成していきます。
プロットとは、いわゆるストーリーの設計図です。この段階では、打ち合わせで決まった方向性をもとに、ストーリーの展開についてやキャラ設定についてより具体的に考え、大まかなあらすじを作成します。この作業をすることでストーリー全体を把握しやすくなり、内容の修正点も見つけやすくなります。

3. シナリオの執筆

プロットをもとにシナリオを執筆します。ゲームのシナリオは、主にナレーション、セリフ、ト書きで構成されています。これらに加えて、効果音やキャラクターの表情、背景などを指定する必要があります。
ゲームによっては複数人のシナリオライターで執筆を進めていくこともあり、パートごとに分かれてそれぞれが別のシナリオを作成します。このような場合でも、各シナリオライターと意見交換をしながら整合性のあるシナリオを作成することが大切です。

ゲームシナリオライターになるには?

では実際に、ゲーム業界で活躍するシナリオライターになるには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか?
今回は、ゲームシナリオライターになる方法を2つのパターンに分けてご紹介します。
あなたの現状に合った方法を参考にしてみてください!

1. シナリオライター経験者の場合

まず1つ目の方法として、他業界からのキャリアチェンジがあげられます。
アニメ業界など、他業界のシナリオライターで培ったスキルや経験をアピールしてゲームシナリオライターへ転職することが可能です。
しかし、ゲーム業界と他業界のシナリオライターでは仕事内容が異なる部分もあるため、面接の場では、「なぜゲーム業界へ転職したいのか」などの思いを論理的に話せるように準備しておきましょう。

2. 未経験からのなり方について

シナリオライター自体が未経験の場合でも、ゲームシナリオライターになることは可能です!
しかし、求人の応募条件にはライティングやシナリオ作成の経験者を提示している場合が多いです。
では、どうしたら未経験からゲームシナリオライターになれるのでしょうか?

①専門学校やスクールに通う
まず、ゲームシナリオライターに必要なスキルを身につけることからはじまります。
そこで、プロの人に直接フィードバックをもらいたい人は、ゲームシナリオライターを養成する専門学校がおすすめです。また、毎日通学することが難しい人には短時間制のスクールもあります。
こうした学校はゲーム業界との強いつながりを持っているところもあるため、就職や転職が有利になる点がメリットです。

②オンライン講座などを利用する
オンライン講座やテキストでの通信講座でも、ゲームシナリオライターに必要な知識やライティングスキルを身につけることが可能です。
この方法は、自分の好きな場所・時間で学習を進めることができるので、仕事をしながらシナリオライターを目指したい人や、何らかの理由で通学がむずかしい人におすすめです。

③学んだあとは何をすべき?
求人に応募するときに、ポートフォリオと呼ばれる作品集の提出を求められることがあります。
そのため、学習後はその作成を行いましょう。盛り込む内容として、作品紹介はもちろんのこと、過去の経歴や強みなどを記載することで、自分がどういった人物なのかを企業に伝えることができます。

また、ゲーム会社などがシナリオライターコンテストを開催していることもあるので、それに応募してみるのもおすすめです。プロ・アマ問わず応募可能なものが多く、みごと成績優秀者になることができれば新作ゲームのシナリオ制作に携われる場合もあります。

ポートフォリオの作成やコンテストの応募を通して、学びをアウトプットしながらゲームシナリオライターを目指しましょう!

ゲームシナリオライターに求められる能力

ここまで、ゲームシナリオライターの仕事内容や、なり方についてご紹介してきました。
では、実際の現場ではどのような能力が求められるのでしょうか?

1. ライティングスキル

ライティングスキルは、ゲームシナリオライターにとって最も重要だといえる能力です。
ライティングスキルといっても、具体的には様々な力が含まれています。

まずは文章力です。ユーザーがゲームをプレイしていて没頭・感情移入できるようなシナリオを書けることが求められます。
そのためには、豊富な語彙力であったり、文章をまとめ上げる構成力も必要です。

よって、これらの力を総合的に兼ね備えている人こそ、「ゲームシナリオライターに求められるライティングスキルを持っている」といえます。

2.柔軟な発想力

ゼロからシナリオを作成することも多くあり、かつユーザーに長期的に楽しんでもらうには、魅力的なストーリーを豊富に用意する必要があります。
それぞれのキャラクターの個性やバックグラウンドなどを想像しながらセリフを考えたり、
ゲームの世界観をもとにしてストーリー展開を考えていくときに、柔軟な発想力が求められるのです。

3. タスク管理能力

タスク管理能力は、どんな仕事をするうえでも必要な能力です。
そのなかでも特にゲームシナリオライターは、執筆業務において締め切りが存在するため、タスクを管理しながら仕事を進めていくことが肝心です。

したがって、質の高いシナリオを、スケジュール通りに執筆するためには上述したライティングスキルや発想力に加えて、タスク管理能力も重要なカギとなります。

ゲームシナリオライターに資格は必要?

結論からお伝えすると、ゲームデザイナーが必ず取得すべき資格というものは存在しません。
それ以上に、上述したゲームシナリオライターに求められる能力を磨くことが重要です。
また、基本的なパソコンスキルは身につけておいて損はありません。執筆をする際にwordを使うこともあるため、オフィスソフトをはじめとしてパソコンの扱いに慣れておきましょう。

ゲームシナリオライターの就職先は?

まず、ゲーム業界に就職する際におさえておきたいポイントがあります。
それはゲーム会社には2種類の会社が存在するということです。
ゲーム会社は「パブリッシャー」と「デベロッパー」の2つに大きく分かれます。

パブリッシャーは、ゲームの企画・開発から宣伝・販売まで一貫して行います。
この形態をとる企業は規模の大きなところが多く、任天堂やバンダイナムコなどがこれにあたります。

一方でデベロッパーは、ゲームの販売はせず、パブリッシャーからの発注を受け、ゲーム開発のみを行います。
「パブリッシャーがゲームを企画」→「開発をデベロッパーが行う」→「開発されたゲームをパブリッシャーが販売」という流れです。

ゲームシナリオライターは上記どちらにも就職することが可能です。
しかし、知名度の高いゲーム会社(特にパブリッシャー)は、就職先としての競争率が高いことも事実です。そのため、まずは他社でシナリオライターやアシスタントとして実務経験を積んでから競争率の高いゲーム会社に挑戦することも良いでしょう。

ゲームシナリオライターの給料・年収

ゲームシナリオライターの平均年収は300万円~500万円程が相場といわれています。
ゲーム業界のクリエイターは実力が重要視される傾向にあり、経験年数や実績、スキルなどによって年収は大きく変わるため、その分、相場年収の幅も大きくなっています。

国税庁の令和4年の調査では日本の平均年収は458万円であるため、経験や実績を積むことで日本の平均年収以上の給料が見込めることになります。

ゲームシナリオライターの将来性

1. 市場のニーズはどれくらい?

ファミ通ゲーム白書2023によると、国内ゲーム市場規模は家庭用ゲームの好調などで前年比1.4%増の2兆316億円と大きな成?を見せています。
そして、近年は家庭用ゲームコンテンツだけでなく、スマホアプリなど多様なスタイルのゲームが多くリリースされており、ストーリー性の高いゲームも人気です。

よって、ゲーム市場規模の拡大に伴い、ゲームシナリオライターの需要も高まっているといえます。今後もさらに盛り上がりを見せるゲーム業界において、ゲームシナリオライターの存在は欠かせません。

2.キャリアパスについて

ゲームシナリオライターとして経験を積んだ先、何を目指したいのかによってキャリアパスは異なります。
そこで、目標別にゲームシナリオライターのキャリアパスをご紹介します。

・ゲームシナリオライターとして専門性をより高めたい場合
シナリオライターのチームリーダーを目指すことが可能です。
ゲームによっては複数人のシナリオライターでシナリオ作成を進めていく場合があり、
その際にチームリーダーとして、シナリオ全体の監修を行ったり、それぞれのシナリオライターが執筆したシナリオの整合性をチェックするなど、重要な役割を果たします。

・企画職に挑戦してみたい場合
ゲームシナリオライターとしての経験を活かして、企画職のゲームプランナーを目指すことが可能です。
ゲームプランナーとは、新作ゲームの企画立案から運用まで、長期的にゲーム制作に携わる仕事です。
発想力など、求められる能力はシナリオライターと共通するところが多いため、ゲームシナリオライターのキャリアパスに適しています。

さらに、ゲームプランナーとして経験を積んだあとは、現場監督であるゲームディレクターや、プロジェクトの総責任者であるゲームプロデューサーへとキャリアアップすることもできるので、自分の考えたゲームを世に送り出したい!という人におすすめのキャリアパスです。

・独立してフリーのシナリオライターとして活躍する
フリーランスとして独立することも、ゲームシナリオライターのキャリアパスのひとつです。
独立のメリットは、自分の決めた裁量によって働ける点や、会社員と違って労働量がそのまま収入につながる点などがあげられます。
会社員時代の収入や福利厚生の面などを考えたときに、会社員とフリーランス、どちらのライフスタイルが自分に適しているのか検討してみてください。

まとめ

本記事では、ゲームシナリオライターの仕事内容や未経験からの目指し方などについてご紹介しました。
ゲームシナリオライターは、自分の考えた作品を通して多くの人に楽しさを提供できる、やりがいのある仕事です。
シナリオライターの執筆した文章がユーザーの心を動かす要素となり、そのゲームにハマるきっかけを与えます。それほどゲームにとってシナリオ部分は重要なのです。

「ゲーム業界で活躍したい」「誰かを楽しませたい」「自分のアイデアを実現させたい」
このような思いを、ゲームシナリオライターという仕事を通して叶えてみませんか?

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